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SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11 作動テスト




SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11 作動テスト_f0302613_15561622.jpg





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SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11非対応レンズのテスト結果です。
非対応レンズについてはメーカーも動作保証しておりませんので、
使用に際しては自己責任でお願いします。
また、同じ名称のレンズでも発売時期によりレンズのファームバージョン
が違う可能性があるかもしれませんので、動作が異なる可能性があります。

-取りあえずのテストですので、今後修正・訂正される可能性があります。-

2017.5.6  §5に追記しました。MC-11のファームバージョン1.02からは手ブレ
      補正付き非対応レンズを装着した時のカメラ側設定が変更となりました。
      また、誤記を見え消し修正しました。

2018.3.17 MC-11のファームをVer.1.09にして過去不具合のあった下記5本を再テストしました。
      1 EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM(I)
      2 EF300mm F4L IS USM
      3 SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO(EF)
      4 SIGMA 14mm F2.8 EX ASPHERICAL HSM(EF)
      5 SIGMA APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM
 関連エントリ


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MC-11は5月13日にファームウエアが1.01にバージョンアップされています。
改善状況はSIGMAのお知らせによれば下記のとおりです。

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 作動保証外のレンズ(LEDランプ消灯)を装着した際に発生する下記の現象を
 改善いたしました。
 ・ 連続撮影モードにて正常に作動しない現象
 ・ 一部の手ブレ補正OS機構搭載レンズにおいて、カメラの電源をオフにすると
   一定時間操作を受けつけなくなる現象
 ・ 開放以外の絞りを選択し撮影を行うと、絞りが開放に戻らない現象

※ 一部の製品では、改善が見られない場合がございます。
※ カメラの電源をオフにした際に絞りが絞り込んだ状態となるのはカメラ特性上の仕様となります。
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特に最後の絞りに関しては、発表年代の古い数本のEFレンズで試したときに
当初確認されましたが、このファームアップにより改善しました。

また、SIGMA MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM及び
SIGMA APO-MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSMで開放F値が正しく表示されない現象も
改善されました。

【テスト条件】


 カメラ α7II(ファームウエアバージョン2.00 ※最新は3.10です。)
 MC-11(ファームウエアバージョン 1.01)
 AFシステム:位相差AF(注)
 フォーカスモード:シングルAF
 フォーカスエリア:フレキシブル スポット:S
 ドライブモード:一枚撮影
 手ブレ補正設定: オート
 APS-Cサイズ撮影:オート

注:対応レンズでは位相差AF/コントラスAFの選択ができない状態になります。
  また、非対応レンズでコントラスAFを選択した場合、速度・精度ともに実用範囲外です。


§1 Canon レンズ


§1.1 下記のIS非搭載AFレンズについては、位相差AFで作動し、合焦します(合焦サインが出て、レリーズが可能となる。以下同じ)。
   ボディ内手ブレ補正も作動しました。

(1)単焦点レンズ

 EF15mm F2.8 Fish Eye
 EF20mm F2.8 USM
 EF24mm F2.8
 EF28mm F1.8 USM
 EF35mm F2
 EF40mm F2.8 STM
 EF50mm F1.4 USM
 EF50mm F1.8 STM
 EF85mm F1.8 USM
 EF85mm F1.2L USM(I)(開放F値が1.3と表示される。Ver.1.09でも変わらず) EF100mm F2.8 Macro USM
 EF135mm F2.8 Soft Focus
 EF135mm F2L USM
 EF180mm F3.5L Macro USM
 EF200mm F2.8L II USM
 EF300mm F4L USM
 EF400mm F5.6L USM

(2)ズームレンズ

 EF16-35mm F2.8L II USM
 EF24-70mm F2.8L USM(I)


§1.2 下記のIS付きAFレンズでは位相差AFで作動し、合焦します。
   レンズ側の手ブレ補正スイッチがONの時、レンズ側手ブレ補正は作動し、
   カメラ側の手ブレ補正の項目は入の状態で選択不可となりますが、手ブレ補正が効いています。
   カメラレンズ側の手ぶれ補正スイッチをOFFにすると
   カメラ側の手ブレ補正の項目は切の状態で選択不可となり手ブレ補正が効きません。

(1)単焦点レンズ(IS)

 EF100mm F2.8 Macro IS USM

(2)ズームレンズ(IS)

 EF24-105mm F4L IS USM
 EF70-200mm F4L IS USM


§1.3 下記のMFレンズについてはバージョン1.00で
   絞りの問題がでましたが、1.01で解消しました。

 TS-E 24mm F3.5L(I)
 TS-E 45mm F2.8
 TS-E 90mm F2.8

 ※TILT、SHIFT時のアダプタによるケラレの有無は未確認です。


§1.4 位相差AFで正常に作動しないレンズ

 EF300mm F4L IS USM

 (作動が遅く不正確。合焦したようにファインダー上で見えても
  合焦サインは出ず、レリーズ不可。レンズ側ISスイッチのON・OFFに
  関わらず、カメラ側の手ブレ補正の項目は選択可となっています。
  レンズ側ISを切りMFモードで、ボディ内手ブレ補正可)
 2018.3.17 上記修正及び追記:
  改善はしましたが、AFで合焦することがある...と言う程度(^^;。
  レンズ側ISを使用する場合はボディ内手ブレ補正をOFFにした方が安定します。

 EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM(I)

 (作動が遅く不正確。合焦したようにファインダー上で見えても
  合焦サインは出ず、レリーズ不可。レンズ側の手ブレ補正スイッチがONの時、
  レンズ側手ブレ補正は作動し、カメラ側の手ブレ補正の項目は入の状態で
  選択不可となりますが、手ブレ補正が効いています。
  カメラレンズ側の手ぶれ補正スイッチをOFFにすると
  カメラ側の手ブレ補正の項目は切の状態で選択不可となり手ブレ補正が効きません)
 2018.3.17 上記修正及び追記:
  AFで合焦するようになりました。ただし、望遠端では条件によってはかなり合焦が遅いので動きモノには向きません。


§2 SIGMA製EFマウントレンズ


§2.1 下記のOS非搭載AFレンズについては、位相差AFで作動し、合焦します。
   ボディ内手ブレ補正も作動しました。

(1)単焦点レンズ

 SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO(Ver.1.09)
 SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX

§2.2 下記のIS付きAFレンズでは位相差AFで作動し、合焦します。
   レンズ側の手ブレ補正スイッチがONの時、レンズ側手ブレ補正は作動し、
   カメラ側の手ブレ補正の項目は入の状態で選択不可となりますが、手ブレ補正が効いています。
   カメラレンズ側の手ぶれ補正スイッチをOFFにすると
   カメラ側の手ブレ補正の項目は切の状態で選択不可となり手ブレ補正が効きません。

(1)単焦点レンズ

 SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM


§2.3 下記のレンズではレンズ側のAF/MFスイッチをMFに切り替えても位相差AFで作動し、合焦します。

 SIGMA 14mm F2.8 EX ASPHERICAL HSM(EF)
2018.3.17 上記修正及び追記:
 Ver.1.09でもAF/MFスイッチに関係なくAFで動作する状況は変わりませんでした。
 ただし、フルタイムマニュアルフォーカスが可能なレンズなので、
 シャッター半押しの状態でMF操作が可能です。

 SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO(EF)
 (このレンズはシャッター半押すると、少しだけAFが動いた後、
 作動を止めてしまいますが、ピントリングをMF位置にし、
 MFで合焦付近まで合わせたのちにシャッターを半押しすると
 AFが作動し合焦マークが出ます。)


§3 SIGMA製SAマウントレンズ


§3.1 下記のOS非搭載AFレンズについては、位相差AFで作動し、合焦します。
   ボディ内手ブレ補正も作動しました。

(1) 単焦点レンズ

 SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
 SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG

§3.2 下記のOS付きAFレンズでは位相差AFで作動し、合焦します。
   レンズ側の手ブレ補正スイッチがONの時、レンズ側手ブレ補正は作動し、
   カメラ側の手ブレ補正の項目は入の状態で選択不可となりますが、手ブレ補正が効いています。
   カメラレンズ側の手ぶれ補正スイッチをOFFにすると
   カメラ側の手ブレ補正の項目は切の状態で選択不可となり手ブレ補正が効きません。

(1)単焦点レンズ

 SIGMA MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM


(2)ズームレンズ

 SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM
 (カメラに装着すると自動でAPS-Cに切り替わります。)

§3.3 下記のOS付きAFレンズでは位相差AFで作動し、合焦付近で激しく前後に往復する動作を続け合焦しません。
   レンズ側の手ブレ補正スイッチがONの時、レンズ側手ブレ補正は作動し、
   カメラ側の手ブレ補正の項目は入の状態で選択不可となりますが、手ブレ補正が効いています。
   カメラレンズ側の手ぶれ補正スイッチをOFFにすると
   カメラ側の手ブレ補正の項目は切の状態で選択不可となり手ブレ補正が効きません。

(1)単焦点レンズ

 SIGMA APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM
2018.3.17 上記修正及び追記:
 Ver.1.09でも状況は変わりませんでした。

§4 物理的にマウントできないEFマウントレンズ


§4.1 Tokina製レンズ

 Tokina AT-X 17mm F3.5 Aspherical
 Tokina AT-X 124 PRO DX 12-24mm F4(EF)
 Tokina AT-X M35 PRO DX 35mm F2.8(EF)

§4.2 COSINA Voigtländar製レンズ

 COSINA Voigtländar MACRO-APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(EF)
 COSINA Voigtländar COLOR-SKOPAR 20mm F3.5 SL II Aspherical(EF)
 (2本とも電子接点付きMFレンズです。)


§5 手ブレ補正付きレンズについて


手ブレ補正付きレンズを使用した場合のカメラ側手ブレ補正の作動状態については、レンズ側手ブレ補正がONの時は
EF300mm F4L IS USMを除きカメラ側手ブレ補正が入の状態で切り替え不可になっていますので
両方が作動しているのではないかと思われます。
SIGMA製の手ブレ補正付き対応レンズについては、角度ブレについてはレンズ側で補正するとありますので、
同様に作動している可能性がありますが、実際のところは判りません。

問題なく手ブレ補正が効いているかどうかは、時間をかけて実写を積み重ね確認する必要がありそうです。
※EFレンズでは2重補正になって、かえってブレるとのブログ記事もありました。(ファームバージョン1.00)

※※2016.10.27のファームアップ(Ver.1.02)で手ブレ補正付き非対応レンズの場合
カメラ側の手ぶれ補正が下記のメーカーアナウンスのように自動的に「切」となるようになりました。
・SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11に非対応の手ブレ補正機構搭載レンズを組み合わせ、
 ボディ内手ブレ補正機構搭載カメラに装着した際、カメラ側の手ブレ補正を切にして、レンズ側の手ブレ補正機能を入/切できる仕様に変更しました。


§6 その他


§6.1 MC-11に物理的に接続できない他社製EF用マウントアダプター

 Rayqual製CONTAX-EF用
 (OEM先であるHANSA、近代インターナショナルのアダプタについても
  同様の可能性があります。また、他レンズ用のEFアダプタについても
  同様である可能性があるかもしれません。
  近代インターナショナルブランドのLEICA-R-EFもNGでした。)
 なお、エレフォト製のCONTAX-EF用はOKでした。


by ruribitaki_pata2 | 2016-05-21 20:00 | SIGMA MC-11 作動テスト | Trackback | Comments(5)
Commented by benisijimi-50 at 2018-02-17 07:36
作動テストご苦労様でした。
私はMC-11でα7RⅡに macro apo lanthar 125mm f2.5 sl
(EF)を繋いで遊ぶつもりでした。
何かが干渉して、物理的に取付不可能なのでしょうか?
よろしければ教えて下さい。
よろしくお願い致します。
Commented by ruribitaki_pata2 at 2018-02-17 14:50
benisijimi-50さん、いらっしゃいませ(^^

どこかがぶつかっているようで、途中までしか回りません。
さすがに力を入れて回す勇気はなかったのであきらめました。(^^;

私はMALはMC-11以前からmetabones EF-E mount T Ver.4と組み合わせて使っていて、現在もこの組み合わせです。
α7IIのボディ内手ブレ補正もオートで効きますし、自動絞りも作動します。EXIFに絞り値と焦点距離も残ります。

下記はこの組み合わせで撮ったものです。
http://ruribipata.exblog.jp/i62/
Commented by ruribitaki_pata2 at 2018-02-17 14:57
なお、上記のリンクには他のEFレンズも混じっています。
また、タグのMacro(COSINA Voigt)をクリックするとMALのOMマウント版も出てきます。
Commented by benisijimi-50 at 2018-02-17 16:43
ruribitaki-pata2 様 早々のご返答ありがとうございます。
コスト的にMC-11がリーズナブルなので、良いかな~なんて甘く考えてました。
とても参考になりました。
ありがとうござました。
こちらのブログを始め、教えて頂きましたリンク先にも、とても素敵なお写真の数々、圧巻です。
これからゆっくりと楽しまさせて頂きます。
素敵なお写真ももちろんですが、垂涎のレンズ達の作例も興味津々と言ったところです。
よろしければ、これからもいろいろと教えて下さい。
よろしくお願い致します。
Commented by ruribitaki_pata2 at 2018-02-17 21:39
benisijimi-50さん

metabones EF-E mount T Ver.4のAFはおまけ程度と考えてください。
もっともMALはMFレンズですのでこのあたりは支障ないと思いますが。
近接では効きが弱くなるとはいえやはり手ブレ補正はありがたいですし、自動絞りが使えると絞り込んで撮る場合でもピントを開放できっちり合わせられますしね。

私は下手な横好きのアマチュアですが、何か参考になることができればと思いますので、遠慮なくお聞きください。
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